ギターの塗装とデザイン
毎度ご愛読ありがとうございます。
スタッフの平です。
今回のテーマは塗装について。
ギターに施された塗装はどれも同じではありません。
その種類や違いについてお話していきます。
まず、ギターの塗装とは何のために施されているかご存知でしょうか。
答えは簡単。木材を保護するためです。
世の中にあるほとんどのものが、時間が経つと酸化して朽ちてしまいます。
しかし、塗装を施し表面を覆うことで酸化を防ぐことができるわけですね。
また、塗装の表面は強固なため、外傷から守る役割や、
木材の水分量を維持する役割があります。
このように色んな外的環境から守ることが塗装の第一の仕事です。
しかし、もちろんそれだけではありません。
あなたが持っている、あるいは周りにあるギターを見てください。
どれも色鮮やかで光沢があったりと、華やかな見た目をしていますよね。
このように外観を彩ることが塗装のもう一つの仕事であり、
今回のテーマでもあります。
ではどんな種類があるのでしょうか。
まずはカラーについて。
●シースルー・べた塗り
シースルーとは、薄めたカラーの塗装を施すことにより、
木目がうっすらと見えるような塗装です。
このように赤色の下にうっすらと木目が見えており、
木の持つ美しい模様を生かすことができます。
しかし、木目は一本一本違うので、個体差が大きかったり、
綺麗な木目の材を使用することで高価になってしまいます。
また、着色せず木材そのままの色のものはナチュラルといいます。
べた塗りと呼ばれるものは、シースルーとは逆に、
一色、または複数のカラーで塗られ、木目が見えていないものです。
木目が見えない代わりに、画像のようなメタリックなど
様々なデザインにすることができます。
●メタリック
ラメがかったような特殊な光沢と深みがあり、金属のような見た目です。
当たる光の強さによって色合いが大きく変化します。
●グラデーション
シースルーの同色または複数のカラーを重ね、
色の濃淡や変化をだすデザインです。
また、このようにふちの色が濃く内側にいくにつれて薄くなるものを
バーストと言います。
次は仕上げ(フィニッシュ)についてです。
●グロスフィニッシュ・マットフィニッシュ
グロスは表面に濡れたようなつやと光沢がある塗装です。
マットはつや消しとも呼ばれ、その名の通りグロスとは逆につやが無く、
光の反射の少ない塗装です。
最終の研磨の必要が無いため、塗装は比較的薄めにすることができます。
●オイルフィニッシュ
上記の各塗装の塗料を吹き付ける方法とは全く違い、
着色した専用のオイルをすりこむ塗装方法です。
ギターの表面を覆うものがオイルのみになるので、
比較的木材の振動を損なわず豊かな鳴りを実現します。
また、木材に直接着色することで木目の濃淡がハッキリし、
凹凸や質感をそのままに、木をダイレクトに感じることができます。
しかし、塗膜には柔軟性があり外傷に対する強度は低く、
また摩耗や経年によりオイルが抜けるため、定期的なメンテナンスが必要となります。
オイルが抜けて若干色落ちしているのもまたオイルフィニッシュの味ですがね。
以上が一般的なデザインや塗装の方法です。
この他にも様々なユニークなものがありますが、それはまたの機会に。
あなたも今までと違った視点からギターを眺めてみてはいかがでしょうか。
知らなかった魅力に気付けるかもしれませんよ。
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