HD-CUSTOM #23 Yasui Masato Custom Model (HEADWAY)

価格 SOLD 定価¥630,000+税
カラー ナチュラル
付属品 ハードケース  保証書
状態 新品
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■ レビュー
Headway HD-CUSTOM #23 / 安井雅人氏制作モデル
当店の10周年を記念して、制作を依頼しておりました“HD-CUSTOM #23”が完成し入荷する事ができました!
百瀬氏の下で経験を積み技術も熱も十分にたくわえた職人で構成され、次世代のHeadwayを担うASKA Team Buildのリーダーを務める安井雅人氏により制作されるカスタムモデルとなります。
安井雅人氏は2002年から本格的にギター作りの道に入り、飛鳥チームビルドシリーズにおけるチームの実質的なリーダーとしてその力を発揮。
現在はASKA Team Buildシリーズと平行して、自身のカスタムモデル制作も行っています。
その手から生み出されたギターは、百瀬氏のそれとは違う、「次代のヘッドウェイ」とも言うべき気迫に満ちたギターに仕上がっています!

安井氏が手掛けるカスタムモデルのオーダーにあたり、長野県にある飛鳥ファクトリーを訪れ仕様を相談させていただきました。
当店からのコンセプトとして、既に周知されたHeadwayの極上のサウンドだけではなく、安井氏の高い技術力や職人ならではのアイデアをふんだんに取り入れていただき、デザイン面を含め、カスタムモデルならではの仕様にさせていただきました。
サウンドホール周りのターコイズを使用したロゼッタや曲線を描いたバックストリップのデザインも同氏に手掛けていただき、伝統的なHDスタイルながらも、さりげない個性も魅力です。

[ネック]
ネック材にはカスタムモデル用の材の中でも厳選されたHonduras Mahogany(ホンジュラス・マホガニー)を使用。
オーダーが決まった早い段階で材を確保していただき、十分な狂い出しが行われています。
指板材には音の立ち上がりが早く、低音域〜高音域までバランスの良いメリハリのあるサウンド特性のあるエボニーを配しています。
スノーフレーク型の指板インレイ、ヘッドロゴにも主張し過ぎず、落ち着きのあるターコイズを使用しています。
フレットには新開発のHeadwayオリジナルフレットが打たれています(噂によると、Newフレット搭載初号機のようです!)。
従来使用していたフレットよりも硬度が高く(HV200)、より締まりのある低音域、クリアな高音域、レスポンスの良さに一役買っています。
また、耐摩耗性の向上により、Headwayのポリシーの一つでもある「長く使えるギター」お更に推し進めた仕様に仕上がっています。

[ネックジョイント]
ボディとネックはそれぞれが塗装された後、伝統的な蟻溝(ありみぞ)工法によって、後仕込みでジョイントされています。
後仕込みは手間のかかる作業ですが、塗装の吹き溜まりのない美しい見た目だけではなく、塗装行程中に生じる材の動きを見極め、隙間なく正確且つしっかりとタイトに収まるよう、ネックとボディを組み込む正に直前まで適切な加工を施します。
蟻溝ジョイントは接合面積が広く、高精度に仕上げる事でネック、ボディの一体感のある鳴りを生み出します。

・蟻溝ジョイントについて
https://bacchusdo.com/news/nocategory/post-1953

・ARS(アドバンスドリアシフト)ブレイシングについて
https://bacchusdo.com/news/column/post-1918

[ボディ]
伝統的なドレッドノートサイズのボディで、ボディトップには優れた共振性と拾いダイナミックレンジを持つAdirondack Spruce(アディロンダック・スプルース)を使用。
サイド&バックのトーンウッド材にはタイトで芯のあるサウンド特性を持つ厳選されたMadagascar Rosewood(マダガスカル・ローズウッド)を使用しています。
また、強度だけではなく、アコースティックギターの鳴りに大きな影響を与えるブレイシングは「Scalloped Advanced Rear Shifted X Bracing(アドバンスドリアシフト)」を採用。
従来よりもブリッジ寄りにXブレイシングの交差点を設ける事で、十分な強度を備えつつ、力木の配置や形状、削り方やギター全体に適正な加工を施し、バランスを整える事でプレーン弦の芯のある鳴りが得られ、各弦、各音域での更なるバランスの向上と、クリアなサウンドを得る事ができます。
ネックを含め、各部のトーンウッドの特徴がバランス良く上品にまとめられており、尚且つ、各弦でしっかりとトーンを感じられる分離感、非常に豊かな音量だけではなく、パンチのあるサウンドから繊細なピッキングでも十分な情報量のあるサウンドとレスポンスの早さに驚きです!

 
■ 当ギター製作の記録

安井雅人氏によるアコースティックギター製作が開始されました。
画像は「接ぎ継ぎ」と呼ばれる作業となります。力が均一にかかり、板がまっすぐになるよう確認と注意が必要な作業になります。

   

接ぎ継ぎが終わり、ピンルーターで加工している風景です。

   

ロゼッタの制作になります。溝を掘った後にローズウッドとターコイズ、パーフリングを重ねあわせ一つ一つ埋めていきます。

     

裏甲の力木接着風景です。力木をタイトボンドで塗布し、専用の工具を使い接着します。

表甲の力木加工の風景です。

 

表甲と裏甲を接着する作業の風景です。

表甲と裏甲にバインディングを接着する作業の画像になります。タイトボンドを使用し、隙間にならないように棒で押しながら接着していきます。また当特注モデルはバインディングに細かなラインも入るため、ずれないように細心の注意を払います。

     

ベルトサンダーでの研磨作業です。バインディングを巻いた後サンダーにかけて平面を出します。

 

ネックの仮仕込みの作業になります。アリ溝加工をしたボディに対し、ネックの角度や溝の微調整を繰り返します。

 

ボディが塗装作業に入りました。

   

ボディの塗装が終わり、ネックの後仕込み作業に入ります。最終工程を経ていよいよ完成となります。

     
■ スペックリスト
Body Top : Adirondack Spruce
Body Side & Back : Selected Madagascar Rosewood
Neck: Selected Honduras Mahogany 1P
Finger Board : Ebony
Nut : Bone
Width at Nut : 43mm
Saddle : Bone Short
Bridge: Ebony
Machine Heads : GOTOH SGV-510Z EN01 XG
Flets : Headway Original
Pick Guard : Madagascar Rosewood
Scale : 648mm
Bracing : Scalloped Advanced Rear Shifted X Bracing
Rod : Adjustable
with Hardcase




バッカス堂