飛鳥ファクトリーでハンドメイド制作され、Bacchus HANDMADE Seriesのラインナップの中でも歴史が深く、長きに渡って根強い人気を誇るWOODLINEモデルを基に5弦仕様、ブラック&ゴールドハードウェアを搭載した“WOODLINE 517 BGP”のご紹介です。
現行モデルのWOODLINE 517モデルの基本仕様はそのままに、ブラック&ゴールドパッケージのハードウェア、スモークブラウンカラーのピックガードにより、精悍で重厚感のある雰囲気に仕上げられています。
モデルデビューから続く伝統的な工法を受け継ぎ、更なる高みへと向かう職人の熟練度と共に度重なるアップデートが施されてきたWOODLINEモデルは、その時々のプレイヤーのニーズ、求められるサウンドに合わせて進化してきました。
シンプルな演奏から多様化するプレイスタイルにも対応できる、汎用性の高いサウンドと演奏性、取り回しの良さを含めた操作性は円熟の域に達しています。
[ネック]
プレイヤーの演奏性に直結し、楽器の鳴りにも大きな影響を与えるネックには十分にシーズニングが施されたメイプル材を使用。
ブロック材の状態からネックとして形成されるまでの間に、職人達により木質を見極めた的確な加工を施し、また、削るごとに状態が変化する木材の安定性を高める為、各工程の合間に材を寝かせて十分な狂い出しを行う事で、素材の鳴りを引き出し、長くお使いいただける剛性を備えています。
また、指板面はフレットを打った後の処理が極力無いよう、指板Rに合わせて平面をしっかり出す事で、各ポジションでの均一なレスポンスだけではなく、リフレットの際の機体へのダメージを最小限に抑えます。
ネックグリップはUシェイプを採用し、厚薄過ぎず、程良いグリップ感を残したサテンフィニッシュで仕上げられており、スムーズな演奏性と手に馴染むフィット感を備えています。
また、ネックジョイントのヒール部分にはスラントカットが施されており、ハイポジションでの演奏ストレスを軽減。
マッチングヘッド仕様、パーロイド材のブロックポジションマーク、ネックバインディングなど、見た目にも拘った上品なルックスも魅力です。
[ボディ]
ボディは取り回しが良く、スタイリッシュな印象を与えるディンキーシェイプボディを採用。
材の質感、木目を活かしたブラックオイルフィニッシュに、ブラック&ゴールドパッケージのハードウェアに合わせて、シースルースモークブラウンカラーのピックガードを搭載。
オイルフィニッシュ用に厳選されたアッシュ材の木目を活かした高級感のある外観に仕上がっています。
ネックとボディの唯一の接点であるネックポケットの加工は、ネックが完成しボディに組み込む際に再度微調整を行い、きつ過ぎず緩過ぎない、絶妙な力加減でネックが収まるよう、非常に精巧に加工されており、各部で異なる材のサウンド特性を活かした一体感のある鳴りを実現しています。
[ピックアップ]
今回のWOODLINEシリーズはピックアップがリニューアルされており、ピックアップ上を通る各弦とポールピースの位置の最適化を行っています。
また、前モデルと比べ、リアピックアップの位置を約1センチブリッジ側に配する事で、タイトで抜けが良く芯のあるサウンドに仕上がっています。
特にLow-Bストリングの低音出力の輪郭がより明瞭でメリハリのあるサウンドになり、ターボスイッチON時でもクリアでより音抜けが増した印象があります。
〜ターボ回路説明〜
一般的にフロント/リアにシングルコイルPU(ピックアップ)を2基搭載したベースはフロント/リアがパラレル(並列)で配線されています。
WOODLINEに搭載されているターボスイッチはトーンノブを引っ張りONにする事で、フロント/リアを(直列)回路に切り替え、フロント/リアピックアップを連動させた擬似的なハムバッキングサウンドが得られます。
これにより、音量が持ち上がり、より太くパワフルなサウンドの出力が可能となり、パッシブ機種ながらも、より汎用性の高いサウンドメイクを可能にしています。
※ターボON時は1ボリューム、1トーン仕様となり、フロントPUのボリュームノブがマスターボリュームとなります。
[ペグ・ブリッジ]
ペグには長きに渡って高い精度と安定性、信頼性の実績を誇るGOTOH社製のGB11WBを搭載。
ブリッジにはブラックカラーのベースプレートとゴールドカラーのサドルを組合わせた同社製5弦仕様の404SJ-5Bを搭載。
各パーツにはゴールドカラーのビスが使用されており、コントラストが映えるスタイリッシュな印象を与えています。
また、ブリッジは通常のジャズベースブリッジと同じトップローダー(表通し)での弦の張り方だけではなく、ボディ側の加工も含め、スルーボディ(裏通し)にも対応。
スルーボディ(裏通し)ではアタック音が強調され、よりボディ材のサウンド特性を強調させた鳴りをお楽しみいただけます。
演奏スタイルに合わせて弦ごとに張り方を変えてみるなど、個性を重視した柔軟なセッティングも可能にしています。
[フィニッシュ]
WOODLINEの定番ともなっているオイルフィニッシュのカラーは木肌の状態が仕上がりに大きな影響を与える為、低い番手(粗い)のサンドペーパーの段階から傷を残さないよう徐々に番手を上げて通常よりも高い番手(細かい)のペーパーで仕上げています。
長年培った経験を活かし、完成までひと手間もふた手間もかけて丁寧に作業する事で、オイルフィニッシュならではの風合いと質感を出しています。
また、弾き込んで色合いが褪せてくる事で、プレイヤーの演奏スタイルに応じた独特の風合いを醸し出し、オイルフィニッシュの経年変化を長くお楽しみいただけます。
|