
リペア・改造日記~レスポールというギター~
毎度ご愛読ありがとうございます。
リペアスタッフの平です。
ついに今年も残すところあと1ヶ月となりました。
12月は師走と言いますが皆さんも何かとバタバタされているのではないでしょうか。
なんてったって12月はあの「ビッグイベント」が待ち構えていますからね。
そう、大掃除です。
「押入れを片付けていると失くしたはずのあれが!」
なんてことも起きるかもですよ。
それを自分へのクリスマスプレゼントに…(涙)
皆さんも使っていないギターなどは眠っていませんか?
この際ですから久しぶりに引っ張り出して弾いてみるのもいいかもですね。
(そして不良があった際は是非当店へ)
さて、話はガラリと変わりまして今回はレスポールのお話です。
リペア・改造日記らしくギターの構造について触れてみたいと思います。
まずレスポールのオリジナルがギブソンだという事はご存知でしょうか。
勘違いされている方も多いのが、
そもそも「レスポール」と名乗っていいのはオリジナルだけだという事です。
その他ブランドの物は「レスポールタイプ」となり、
正確にはレスポールではないんですね。
これはレスポール以外の全てで言えることで
ストラトもフェンダー以外はストラトではありません。
とは言え名前だけの話で、仕様が殆ど同じ物もたくさんありますけどね。
そしてこのレスポールタイプの特徴は何と言ってもこのボディシェイプです。
女性の身体つきをイメージしてデザインされた丸みを帯びたメリハリのある輪郭。
そして芸術的なトップのアーチ。
まるで生き物のようなボディですよね。
しかしこのボディシェイプは見た目の美しさだけではなかったのです。
レスポールはブリッジの構造上弦のテンションが弱く、
尚且つ最低高(弦高を一番下げた状態の高さ)が高いです。
これに合せる為には通常ネックをボディトップよりも
かなり高めにジョイントしなければなりません。
そうするとボディに手を置いて弾く時に
弦が高い位置にありとても弾きにくいです。
これを解決するためにレスポールは
ネックジョイントに3-5度の角度を付けています。
真横から見るとよくわかりますね。
これによりテンションを稼ぐと同時に
ピックアップ付近でのボディと弦の高さを縮めているのです!
そしてこのジョイントの角度を隠すためにトップにはアーチが付けられています。
ぱっと見どこが角度の境目か分かりませんよね?
これがアーチによる効果なのです!素晴らしい!
このレスポールの様に、ギターは機能美とも呼ぶべき
洗練されたデザインで出来上がっているのです。
これで皆さんもギターに対する愛情が深まりましたね。
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