リペア・改造日記~簡単機体チェック~Part.2

リペア・改造日記

毎度ご愛読ありがとうございます。

リペアスタッフの平です。

 

前回のリペア・改造日記に引き続き「簡単機体チェック」です。

まだ前回をお読みでない方はこちらからどうぞ

 

 

2、弦高

 

まず弦高とは、その名の通り弦の高さのことです。

弦高が低いと音詰まりやビビりの原因に、

高いと各フレットでのピッチや演奏性に問題が出てきてしまいます。

 

また、高さがバラバラだと、正確なピッキングに支障が出ますし、

もし気付かずバラバラなままで練習してしまうと、

悪い癖がついてしまうこともあるので注意が必要です。

 

 

それでは弦高の確認方法ですが、用意するものは1つ。

端からメモリの始まっているスケールです。

 

 

これを12フレットにあてフレットから弦までの高さを見ます。

 

弦高の目安は、

ギター 1弦:1.5mm~6弦:2.0mm

ベース 1弦:2.0mm~4弦:2.5mm です。

 

一般的には弦高は低い方が弾きやすいと言われますが、その限りではないので、

演奏方法やプレイスタイルに合わせて自分に合った弦高を見つけましょう。

 

スケールで各弦の高さを確認しながら、ブリッジにあるサドルで弦高を調節します。

ギターなど弦の多い場合は、1,3,6弦をスケールで合わせ、後は目視で合わせる方法もあります。

この時、各弦の並び方が指板のR(丸み)と同じ山なりになるようにします。

自分に合ったやりやすく正確な方法で調節しましょう。

 

また、レスポールなどのブリッジで各弦での弦高調整ができない構造の場合は、

予め各サドルのバランスがとられているので、ブリッジの両端のネジで全体の高さを調節します。

 

そして弦高調整の注意するポイントは、サドルの角度です。

 

各サドルが独立して調節できる場合、

1つのサドルに対して2つのネジがついていることが多いのですが、

2つのうち片方だけを回すとサドルが傾いてしまいます。

 

傾いてしまうと、弾いた時にサドルから弦が外れてしまう「弦落ち」や、

片方のネジがブリッジのプレートから浮いてしまうと、サドルの振動でノイズが出てしまいます。

 

なので、弦高を調節する際は両方のネジを均等に回し、

ブリッジプレートに対して平行になるように気を付けましょう。

(逆に、テレキャスターに搭載されているような1つのサドルに弦が2本乗っているタイプでは、

弦高に合わせてサドルが傾くのが正常です。)

 

 

これで弦高の調整は完璧です。

弾きやすくいい音が出るようになりましたか?

 

それでは次へ。

 

 

3、ナット溝の深さ

 

先ほどはブリッジでの弦高でしたが、次はナットでの弦高です。

 

ナットでの弦高による不具合はブリッジとほぼ同じですが、

ナットは消耗品のため、すり減って深くなったり広がったりしてしまいます。

 

ナット溝の形状が悪くなると、ノイズが出たり音質への影響が大きくなってしまうので、

重要なポイントになります。

 

深さのチェック方法はとても簡単で、

2フレットと3フレットの間を押さえ、1フレットと弦の隙間を見ます。

 

 

理想的な隙間の幅は、紙がギリギリ通るくらいの付きそうで付かない距離で、

離れていれば溝が浅いですし、隙間が無くくっついてしまっていると深すぎます。

 

ただ、ナット溝の調整は削る必要があるため、専門の方に任せる必要があり、

溝が深すぎる場合はナットの再製作が必要です。

 

あなたのギターのナットに何か問題があった場合、

または「分からないけど気になる・診てほしい」という方は、

お気軽に当店までお問い合わせくださいませ!

 

 


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