リペア・改造日記~簡単機体チェック~Part.3
毎度ご愛読ありがとうございます。
リペアスタッフの平です。
今回も引き続き「簡単機体チェック」です。
まだ前回をお読みでない方はこちらからどうぞ。
それではPart.3をどうぞ
4、ピックアップの高さ
エレキギター・ベースには、ピックアップという弦の振動を磁界を利用し
電気信号に変える仕組みを持った、いわゆるマイクが搭載されており、
これがエレクトリックなサウンドを生み出しているわけです。
つまり、ここで弦振動による「生の音」が「電気信号」へと変換され、
全く別物に変身しているので、
このピックアップが、スピーカーから聴こえる最終的な「楽器の音」に対する
第2の要因になります。
セカンドファクターです。
簡単に結論を言うと、
ピックアップ=大事
です。
なので、ピックアップを好みのものに交換するというのは、
劇的に音が変化しますし分かりやすくはあるのですが、
何しろ種類が多く奥が深い。
値段も高く、○○の年代のサウンドが~
という具合で選ぶのはなかなかに難しいです。
今回のテーマは「簡単機体チェック」なので、
ピックアップ交換については触れずに、
もっと手軽にチェックできるポイント「ピックアップの高さ」
について紹介します。
あなたがカラオケに行ったことがあるならお分かりかと思いますが、
歌う時にマイクを口に近づけると音が大きく、遠ざけると小さくなりますよね。
ギターのピックアップも同じです。
高さを上げて弦に近づけると大きく、下げて遠ざけると小さくなります。
更に、近い方がピッキングのニュアンスも繊細にダイナミクス豊かになり、
遠いとコンプレッサーのかかったような、粒のそろった安定したサウンドになります。
なので、
バラードなどの情緒的なメロディや、際立つギターソロをよく弾く場合は近く、
ボーカルギターで歌いながらバッキングを弾く場合は遠ざける
と良いでしょう。
但し注意が必要なのが、
「近づけすぎると音程が悪くなってしまう」ということです。
ピックアップには磁石が入っていますので、
弦が磁力で引っ張られてしまうのです。
なので高さの目安は、
最終フレットを押さえた時にピックアップのポールピースと弦の隙間が3mm
といったところです。
ここから好みに合わせて調節してみてください。
また、もう一つ注意点があり、
「6弦側だけ近く」などということにすると、音量のバランスが悪くなるので、
6弦と1弦で同じ高さになるように、または少し1弦が近くなるように合わせると
バランスが良くなります。
また、ピックアップが複数の場合は、
それぞれで音のばらつきが出ないようにセッティングする必要がありますので、
もし自分で調節するのが不安な場合は、是非当店までご相談くださいませ。
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