木目や杢目のあれやこれ。

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毎度ご愛読ありがとうございます。

リペアスタッフの平です。

 

皆さんもご存じの通りギターとは「楽器」であり演奏を目的として作られていますが、

その芸術的な外見の美しさもギターの魅力であり、

ギターを語るうえで欠かせない要素の一つです。

 

その見た目を大きく左右するのが今回のテーマの「木目」や「杢目」です。

 

どちらも読み方は「もくめ」ですが、少し意味が異なります。

簡単に説明するなら、木の模様全般が木目で、その中でも幻想的で美しいものを杢目と思っていいでしょう。

 

 

まず木目には「柾目」と「板目」があります。

 

木には成長の過程でできる年輪というものがあるのはご存知かと思いますが、

その年輪の見え方の違いが柾目と板目です。

 

 

丸太を製材する際の切断する位置で決まり、

柾目がとれる位置は限られてくるので、その分希少で高価な材となります。

 

また、柾目の方が木目どうしの間隔が均等なので、

伸縮・膨張の差による反りが出にくいのが特徴です。

 

逆に、板目は木目どうしの間隔がまちまちで、尚且つ裏表でも違うため、

変化しやすい場所としにくい場所が混在し、反りが出やすくなります。

 

希少価値や強度の点でみると柾目の方が優れていますが、

板目の方が派手ではあるので、ギターのトップ材によく使用されます。

 

 

そして「杢目」についてですが、

上記の「柾目」とも「板目」とも違うのが「杢目」です。

 

木目は木の成長により形成されます。

何のストレスもなく素直に育てば、均一な年輪を持った木に育つでしょう。

 

しかし、気候はいつも同じではいてくれませんよね。

 

日差しが降り注ぎすくすく育つときがあれば、

厳しい寒さでなかなか成長できないときもあります。

 

そんな気候による成長の変化で、木にはねじれやしわ寄せなどが起き、

木の繊維が複雑に混じり合うことで美しい「杢目」が生まれるのです。

 

この繊維の混じりあった木目を交差木理と言います。

 

この交差木理は、見る角度により光沢の違いが出るため、

幻想的で迫力のある見た目となり、これを主に「杢目」と呼びます。

 

交差木理にはさまざまな種類が存在しますが、

ギターに使われることの多いメジャーなものがこちら↓

 

フレイム

縦の木目と直角方向に真っ直ぐ走った縞模様のような杢目。

このような縞模様全般を虎杢とも言います。

 

キルト

波打ったような模様の杢目。

 

カール

フレイムがややちぢれたような模様の杢。

 

 

このように一気に見た目の派手さが増しますが、

生で見ると光の反射が変わり、まるで杢目が動いているような

幻想的な印象を与えてくれます。

 

 

しかし実は、このような交差木理の入った木材は、

一昔前には不良品として扱われていました。

 

加工が難しいうえに反りやねじれに弱いため、

家具や建築の業界では今もあまり使われません。

 

ですがインパクトがものを言うこの音楽の世界には

ピッタリな存在感ですよね。

 

 


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